ある日突然、劇的に成長する子
ある日突然、劇的に成長する子
『わが子の「東大合格力」を引き出す7つの親力』(親野智可等著:講談社)より抜粋でお伝えしますね。
小学生の各学年の平均的な「成長段階」が書かれているところに
「4年生の後半から抽象的な内容が増えてくる」
「算数なら分数、小数のレベルが高くなる」
「それまで、おはじきを使って説明できていたものが、具体的にできなくなる」
いわば算数の「新しい世界」に入っていく。
ちょうど、日本を出て「海外という新しい世界」で暮らすとなると
日本の常識が通用しないことも多く、最初は「新しい世界」に戸惑いますが、
「新しい世界」の言葉や習慣に慣れるにしたがって、日本にいた時に感じなかった新鮮さや楽しさを感じられるようになります。
大切なこと
ここで大切なことの一つが
「4年生の後半」が多くの小学生にとって「抽象的な内容を理解できる力の芽生え」を迎えるということです。
2:6:2の法則というのが、どんな世界にも当てはまるといわれることが多いですが、
会社でいえば、
「圧倒的な成果をあげる人」が社員の2割(この2割の人で営業成績の8割を叩き出している)
「平均的な成績の人」が6割
「足を引っ張っている人」が2割みたいに使われたりします。
学校のクラスで言えば
「学校の授業の進み方が遅いと感じる学生」が2割(4年生なのに5年生の内容でも理解できるぐらい学力がある)
「授業の進み方が、ちょうどいい学生」が6割
「授業についていけない学生」が2割。
学校の授業は、平均的な成長段階を目安に進んで行きますから
どうしても6割の学生を対象とした内容にならざるをえない実情があります。
気をつけること
気をつけなければならないのは
「授業についていけない2割の学生」は、いつまでたっても分数、小数が理解できないのではなく
「抽象的な内容を理解する」という成長段階を迎えた時に、一気に理解が進むということです。
それが、5年生かもしれませんし、6年生かもしれません。
中には中学生になって、その段階を迎える子もいます。
「この子は頭がいい!」というのは、3年生で「抽象的な内容を理解する力」が芽生え4年生の内容も理解してしまうということです。
成長段階を早く迎えているということ。
もちろんトレーニングを重ねることで、この成長段階を早めることはある程度できると言われていますが、
無理にそれをしようとすると、副作用、弊害も多いと言われています。
「ある日突然、劇的に成長する子」とタイトルにありましたが、
遅かれ早かれ、成長段階を迎えた時にほとんどの子供は
「劇的に成長する」時期がくるのだということです。
「小さい頃は『神童』といわれていたんだけどな~」と笑い話にする友人がいますが
きっと成長段階を早く迎えたんでしょうね(笑)